講義「キリスト教美術の起源と展開」(京都・宗教系大学院連合) [講義等]
(2013日)講師は小原克博氏(同志社大学神学部教授)
佛教大学での講義を公開されている。
絵画を歴史的な位置づけを頭に置きながら鑑賞するかしないかは大きく違う。
それを可能たらしめてくれる最小限の枠組みをセットしてくれる講義。
2時間半でしたが、大満足でしたね。
--- メモ ---
・イエスとは誰か?
聖書は100年でつくられた
・映画
「パッション」
生々しい描写を嫌う人もいるが、
脈々と西欧に流れている
→ これで点火となる場合もある。
一方
「聖★お兄さん」
のように、イエスはユーモアのセンスがあったはず、
・西欧的なバイアスがかかっていた。
西欧キリスト教はスタンダードではなくバイアス
むろん蓄積はある
・宗教と文化
宗教は文化の実態であり、文化は宗教の形式である
・宗教とイメージ
利用 真言宗、カトリック、正教会
否定的 禅宗 プロテスタント
・前提としての「偶像崇拝の禁止」
像=王 エジプト・古代オリエント世界における「神の像」
・キリスト教美術の起源
ラテン語エリートではない人々のための絵画
マリア信仰・像が広まる
・キリスト教美術の展開
カトリックは対抗宗教改革の中で美術を「近代化」
プロテスタントはマリア像を否定
正教会はイコンを重視
イコン破壊運動8-9c 偶像崇拝の否定 イスラム占領の影響
・具体的作品
フラ・アンジェリコ「受胎告知」
マリアは第2のエバ
ミケランジェロ「ドーニ家の聖家族」
ヨセフを力強く描く、ダビンチは0 幼い頃母と離れる
レオナルド・ダ・ビンチ「最後の晩餐」
円光がない
映画「ダ・ヴィンチ・コード」
聖杯伝説 宗教象徴学なぞハーバードには無い。
カトリック-猛反発
レンブラント「ペテロの否認」
これも対抗宗教改革の文脈
ミケランジェロ「最後の審判」
天国と地獄とを描き分ける。教会の権威を示すのも目的にある
・終末論と文化
死後生について聖書は、ほとんど何も記していない。
煉獄ビジネス
・終末論の類型
・終末論的テーマを含むアニメ・漫画
北斗の拳、アキラ、新世紀エヴァンゲリオン
「他界」願望 - ドラゴンボール、ブリーチ、鋼の錬金術師、攻殻機動隊
風の谷のナウシカ
- メシアニズム 犠牲と蘇り
西欧の伝統的な終末論
善と悪の最終戦争
罪と報酬
男性主導のメシアニズム
日本的な終末描写
善悪の彼岸へ
和解
女性主導のメシアニズム
どちらが実際のイエスに近いか
・日本社会とキリスト教文化の接触
-マリア像を中心にして-
壁画、16世紀以降、板絵が広く用いられる
ザビエルの動機 対抗宗教改革が生み出した世界戦略
聖画像崇拝の再確認 聖母崇拝の再確認
トレント公会議で基本方針(1545-1563)
土着文化化(Inculturation)
政治的軍事的支配と結びついた
・カトリックの文化戦略
「植民地化」を通して伝搬された
スペインはレコンキスタの延長として異教徒を制圧する戦略
ポルトガル・イタリアは融和的布教
・日本における聖母像の需要
第1期(1549-1579) ポルトガルから輸入
第2期(1579-1614) 聖画像を制作 ヴァリニャーノ来日以降
第3期(1614-1873) 禁教・迫害 潜伏時代
・納戸神(御前様)、マリア観音として
・さいごに-変容する宗教文化
ローカライゼーションのパターンが美術を通して分かる
植民地政策・禁教政策など政治的側面からの考察も
キリスト教文化は伝統文化と大衆文化の両方に息づいている
様態の違いを超えた「普遍性」に着眼
佛教大学での講義を公開されている。
絵画を歴史的な位置づけを頭に置きながら鑑賞するかしないかは大きく違う。
それを可能たらしめてくれる最小限の枠組みをセットしてくれる講義。
2時間半でしたが、大満足でしたね。
--- メモ ---
・イエスとは誰か?
聖書は100年でつくられた
・映画
「パッション」
生々しい描写を嫌う人もいるが、
脈々と西欧に流れている
→ これで点火となる場合もある。
一方
「聖★お兄さん」
のように、イエスはユーモアのセンスがあったはず、
・西欧的なバイアスがかかっていた。
西欧キリスト教はスタンダードではなくバイアス
むろん蓄積はある
・宗教と文化
宗教は文化の実態であり、文化は宗教の形式である
・宗教とイメージ
利用 真言宗、カトリック、正教会
否定的 禅宗 プロテスタント
・前提としての「偶像崇拝の禁止」
像=王 エジプト・古代オリエント世界における「神の像」
・キリスト教美術の起源
ラテン語エリートではない人々のための絵画
マリア信仰・像が広まる
・キリスト教美術の展開
カトリックは対抗宗教改革の中で美術を「近代化」
プロテスタントはマリア像を否定
正教会はイコンを重視
イコン破壊運動8-9c 偶像崇拝の否定 イスラム占領の影響
・具体的作品
フラ・アンジェリコ「受胎告知」
マリアは第2のエバ
ミケランジェロ「ドーニ家の聖家族」
ヨセフを力強く描く、ダビンチは0 幼い頃母と離れる
レオナルド・ダ・ビンチ「最後の晩餐」
円光がない
映画「ダ・ヴィンチ・コード」
聖杯伝説 宗教象徴学なぞハーバードには無い。
カトリック-猛反発
レンブラント「ペテロの否認」
これも対抗宗教改革の文脈
ミケランジェロ「最後の審判」
天国と地獄とを描き分ける。教会の権威を示すのも目的にある
・終末論と文化
死後生について聖書は、ほとんど何も記していない。
煉獄ビジネス
・終末論の類型
・終末論的テーマを含むアニメ・漫画
北斗の拳、アキラ、新世紀エヴァンゲリオン
「他界」願望 - ドラゴンボール、ブリーチ、鋼の錬金術師、攻殻機動隊
風の谷のナウシカ
- メシアニズム 犠牲と蘇り
西欧の伝統的な終末論
善と悪の最終戦争
罪と報酬
男性主導のメシアニズム
日本的な終末描写
善悪の彼岸へ
和解
女性主導のメシアニズム
どちらが実際のイエスに近いか
・日本社会とキリスト教文化の接触
-マリア像を中心にして-
壁画、16世紀以降、板絵が広く用いられる
ザビエルの動機 対抗宗教改革が生み出した世界戦略
聖画像崇拝の再確認 聖母崇拝の再確認
トレント公会議で基本方針(1545-1563)
土着文化化(Inculturation)
政治的軍事的支配と結びついた
・カトリックの文化戦略
「植民地化」を通して伝搬された
スペインはレコンキスタの延長として異教徒を制圧する戦略
ポルトガル・イタリアは融和的布教
・日本における聖母像の需要
第1期(1549-1579) ポルトガルから輸入
第2期(1579-1614) 聖画像を制作 ヴァリニャーノ来日以降
第3期(1614-1873) 禁教・迫害 潜伏時代
・納戸神(御前様)、マリア観音として
・さいごに-変容する宗教文化
ローカライゼーションのパターンが美術を通して分かる
植民地政策・禁教政策など政治的側面からの考察も
キリスト教文化は伝統文化と大衆文化の両方に息づいている
様態の違いを超えた「普遍性」に着眼
2017-09-19 00:00
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