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バリー・リンドン [映画]

(1975英)キューブリック監督の最高傑作とも言われているようだ。
7年戦争の頃、あるアイルランドの農家の青年バリーが、恋人を巡った決闘の為、故郷を追い出された。軍隊に入るしかなかった。が、紆余曲折を経、貴族となった。
そのドタバタ人生を描く。

当時を再現するため、照明器具はロウソクのみとした。
また、70年代では高感度フィルムが無く、NASAから取り寄せたレンズで撮影したそうだ。完璧な映像美を追求する。

主人公がアイルランド陸軍に入り、綺麗に整列し軍服姿で敵陣に突撃していくシーンがあるが、監督は戦争の悲惨や悲劇を主張していない。
アイルランド民謡で淡々と行進させ、コミカルに兵士を殺していく手法に、むしろ監督の冷酷さが顕れているのでしょう。

前半が、軍を抜け、また軍に入り、博打三昧となり、そして貴族となる。
後半が、成功し派手な生活をしていたが、崩壊してしまう姿を描く。

登場人物は、利己的、打算的、卑怯で醜い人間がほとんど。
その醜悪な人間たちの姿を綺麗な景色、建造物、絵画と音楽で包装した作品。

作品を2時間位に短縮すると「遊び」が失われ薄っぺらくなる。
アイルランドへの好奇心と3時間を鑑賞する「暇」と「覚悟」があれば、面白いでしょう。

バリーリンドン [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
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