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未知への飛行 [映画]

(1964米)米ソ核戦争を描いた作品。
最後まで緊張感を持続させた監督の力量に脱帽せざるを得ない。

コンピュータの故障により、誤って水爆搭載爆撃機にモスクワ攻撃命令が下った。

帰還可能ポイント=フェイル・セイフを超える前に対処しなければならない。

大統領は、通訳と別室でソ連と交信を開始した。
その演技の緊迫感は、同じ部屋にいるかの錯覚を覚える程だった。

ソ連の首都モスクワに500万人規模の死者がでることになる。
全面核戦争にならないために、大統領はあらゆる手段を講じなければならなかった。

監督は、この作品で核戦争の「現実」を伝えることが使命だと捉えたのでしょう。
傑作でした。





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----以下ネタバレ

エンディングが衝撃でした。
今まで見た映画は、滅ぶ寸前に、誰かが止めるという作品ばかりだった。

それが、「ピー」だった。
爆発の映像や音、生き残った者の悲鳴など、一切なし。

その高音の「ピー」が、残酷でした。

極度の政治的決断を描いていたが、
ニューヨークと相殺させた。米ソ双方の所持する核兵器での全面戦争ではなく
1発だけで被害を最小限に抑えることが、自国民を最大限に守ることだった。

恐らく、撮影日数1日で、ほぼ人件費のみの低予算なのでしょうが、
監督の力量というものに敬意を示したくなった作品でした。



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