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片山杜秀 伊福部昭で語る日本・西洋・近代 1-3 (全8話) [講義等]

(2023日)


片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授/音楽評論家

※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


(1)チェレプニン賞に輝いた無名の作曲家
(2)東洋が見直され始めた時代
(3)アイヌコタンでの経験


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10mtv 片山杜秀 伊福部昭で語る日本・西洋・近代


『ゴジラ』のメインテーマを作曲された伊福部昭さんから学ぶという。
北大農学部系統で21で1935年に「日本狂詩曲」で「チェレプニン賞」を満場一致で1位に選ばれたという。
チェレプニンの詳しい紹介もなされる。
昭和15年(1940)前後から日本的なものを文学、美術、音楽、演劇、映画なども含めて再評価しようと潮目が変わったという。

北海道では村長の息子だったことでアイヌの文化を知る機会に恵まれ、
即興的に作られたり踊ったりする彼らに本当の民族的なものと考えたようだ。
定型の出来上がったものを演奏するのはレベルが低く、
オリジナルなものを作っていくことが民族的だという。
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山浦一保 組織心理学~「妬み」との上手な付き合い方 [講義等]

(2023日)


山浦一保
立命館大学スポーツ健康科学部・研究科 教授/博士(学術:広島大学)

※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)


(1)いい妬み・悪い妬み
(2)リーダーの采配とコミュニケーション
(3)感謝のこころと「見る目」の養成



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10mtv 山浦一保 組織心理学~「妬み」との上手な付き合い方


「妬み」を誰しも持つものであはあっても、道徳的に良くないものとの考えにより自分で認識しないようにする方もいるという。
が、意識していない感情は身体に悪影響を及ぼすこともあるという。
また、ネガティブな感情が危険を察知しリスクを回避することにもなるので、「いい妬み」「悪い妬み」と分けて考える必要となる。
嫉妬の本質は比較からくるが、オリンピック選手ではなく近い人と無意識に比較するという。妬みは感謝の心があれば減少し、妬まれる人は突き抜けることだそうだ。
その他、チームの場合はリーダーの俯瞰する力であり、その詳細が解説される。
妬みの塊のような人間でしたので、面白く拝聴いたしました。






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納富信留 哲学の役割と近代日本の挑戦 4-6 (全6話) [講義等]

(2023日)


納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


(4)ケンブリッジが「世界の中心」?
(5)「近代の超克」の時代
(6)歴史を動かす人物と歴史の見方



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10mtv 納富信留 哲学の役割と近代日本の挑戦


ケンブリッジでギリシャ哲学を学んでいると、各国の先生が次々に講義をしてくれることもあり、世界の中心と自負できるという。
 
戦前に京都学派を中心にして「近代の超克」、戦後に「ポストモダン」という動きがあったという。デカルト・カント以来の哲学が行き詰り社会全体の構造が問題を抱えているが、
それを哲学から超えていこうと、世界中で真剣になっていたという。

人の分析は、学問では難しく、頭山満にしろ「人の大きさ」がキーワードとなるという。お金を持っている訳ではなく人が信頼して本人の意図を超えて時代が後押しすることがあるという。
この講義でそれぞれの詳細には踏み込まれなかったが、更に学びたくなる刺激ある回でした。




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山浦一保 組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論 [講義等]

(2023日)


山浦一保
立命館大学スポーツ健康科学部・研究科 教授/博士(学術:広島大学)

※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)


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10mtv 山浦一保 組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論


組織心理学なる学問があるという。
人は何によって動かされるか、人間関係の問題を扱うそうだ。
その中でも、妬みにフォーカスするのが特徴のようだ。
また、法則があるという。面白そうであり続きが楽しみです。





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島田晴雄 半導体から見る明日の世界 10-12 (全12話) [講義等]

(2023日)


島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツTV副座長


(10)半導体立国をめざす日本企業の挑戦
(11)3次元半導体の世界と日本の可能性
(12)課題先進国・日本の生き方



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10mtv 島田晴雄 半導体から見る明日の世界


昨年11月にラピダスという会社が政府の支援を得て半導体を作ることになったという。
「ビヨンド2ナノ」を2025年までに試作ライン、2027年に量産するという。
2021年にI試作品に成功したIBMから学ぶということで、補助金計3300億になったそうだ。が、現実に可能なのか、経産省の半導体立国にするということで走っているのが実態ではないのか、詳細の考察に驚くばかりでした。

半導体関連産業の日本企業の活躍がこれほど素晴らしいとはと驚嘆する。
個々のユーザーにドンピシャな半導体をソシオネクストみたいなところで作り、
課題先進国を乗り越えていく。
そのためにもライセンスを独占するのではなく、世界にフリーで提供するということもやればいいという。
新鮮かつ有意義な刺激ある学びでした。



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納富信留 哲学の役割と近代日本の挑戦 1-3 (全6話) [講義等]

(2023日)


納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


(1)欲望暴走のメカニズム
(2)哲学はパターンと論理に強い
(3)明治の哲学とペリクレスの民主政


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10mtv 納富信留 哲学の役割と近代日本の挑戦


必要な欲望と不必要な欲望を見分けなければならないが、2400年前のプラトンの考察が本質を語っており現代エリートは自制を学ぶという。

哲学はパターンと論理に強い学問で、抽象的な発想は、数学や古典語からも得られるという。維新第1世代の福沢諭吉たちは漢籍の四書五経を学んでいたので簡単に移行できたという。
第二世代からは悩みが生じ、文学では自殺が多いが、哲学は少ないそうだ。

ペルシャ戦争で勝った後にペリクレスが登場し、彼は欲望を拡大させた結果、
戦争で疲弊させてしまい、後の世代は大きな代償を払う。

資本主義の拡張と同じく、政治家が拡張主義者になってしまうのは、
カルマとメカニズムで、権力にはそういう構造があるのだろうということが印象的でした。



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渡辺宣彦 Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか 4-7 (全7話) [講義等]

(2023日)


渡辺宣彦
日本マイクロソフト株式会社 執行役員常務 エンタープライズ事業本部長

※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)


(4)アシスタントとしてのAI
(5)AI活用のメリット
(6)生産性と真善美
(7)AI活用の落とし穴



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10mtv 渡辺宣彦 Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか


今後のメーラーは受信したメールを読み込み優先順位をつけてくれ、
返信する文章まで作ってくれるという。
自分が参加していない会議でも議事録を作ってくれ参加者の考え、言ったジョーク、ウケたかまで記録して報告してくれるという。驚くばかりの近未来でした。
AI時代は非効率的、非生産的なことは機械がやってくれるので、
人間としては真善美と教養を求めることが必須となるようだ。
アナログ人間の私には刺激の強い学びでした。


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島田晴雄 半導体から見る明日の世界 7-9 (全12話) [講義等]

(2023日)


島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツTV副座長


(7)世界の半導体を支える日本の技術力
(8)日米半導体戦争の歴史と教訓
(9)日米協力の強化とTSMCの日本誘致


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10mtv 島田晴雄 半導体から見る明日の世界


現在3ナノが最先端でTSMCが作れるようになったが、
ムーアの法則から考えても、そろそろ限界を超えており、
そこで科学者が考えたのが高層ビル化だった。
チップができた後工程で作るので、接薬剤や電流が流れるようにする薬品が必要になってくるが、ここでは日本が圧倒的に強いという。

1980年代後半に半導体戦争となり日米半導体協定を作らされ、「プラザ合意」を経て
日本の腰骨が折られたという。
また、技術は素晴らしくとも、日本の「垂直統合」思考や戦略が残念だった。

が今日、アメリカの半導体戦略に協力することになったようだ。
驚くべきスピードでNEDOから4760億の補助金でTSMC誘致に繋がったようだ。
が、自動車などの28ナノの中級品であり、日本で不足する訳ではないという。





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島田晴雄 半導体から見る明日の世界 4-6 (全12話) [講義等]

(2023日)


島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツTV副座長


(4)米国「CHIPS法」成立と中国の脅威
(5)バイデン政権の半導体戦略
(6)米国への投資と最先端の半導体技術


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10mtv 島田晴雄 半導体から見る明日の世界


トランプ大統領は米国の雇用を取り戻すために高関税をかけたが、
逆に中国からアメリカへの輸出が増えたという。200年前の重商主義の考え方では無理で、脅威は貿易ではなく情報だと気づき、総務省は「Entity list」を使ったという。

バイデン大統領は環境派で石炭を止めようとしたが、石炭を生産する州の上院議員の邪魔で50対50だったが共和党派51になり政策が通らなくなったという。
そこで「IRA法」というインフレ抑制の名に変え反対議員も共和党も乗ってくるようにしたという。そして半導体の新戦略で共和党も乗れるようにしたという。

「成膜装置」などアメリカの最先端技術の輸出を禁止することで、中国は最先端半導体を作れなくなったそうだ。
また、米国内に補助金を用いて工場を作ろうとするが、中国の工場を止める必要があるという。それでサムスン、TSMCも覚悟を決めなければならなかったようだ。

半導体の製造過程での「マスキング」の技術はほぼアメリカで前工程だが、
後工程のウェハーを薄くする技術は日本のディスコという小さな世界の巨人だった。

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島田晴雄 半導体から見る明日の世界 1-3 (全12話) [講義等]

(2023日)


島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツTV副座長


(1)世界的な半導体不足と日本の可能性
(2)半導体産業の世界分布と3つの潮流
(3)米中対立と欧州企業の支配



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10mtv 島田晴雄 半導体から見る明日の世界


半導体を理解するにあたり3つのことをしっかり頭に叩き込めという。
ファブレスとファウンドリー、米中対立、半導体の命綱欧州2社。

アメリカでは頭脳で利益を得るが、サプライチェーンの空洞化に気づき、
大統領を支える安全保障と技術の専門家が最先端の9割を作る台湾の確保をトランプ政権から始めたという。対立ではなく熾烈だった。

設計と微細加工を支配する欧州企業の解説も含め、
3回ですら密度ある講義であり続きが楽しみです。





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