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本村凌二 江戸とローマ~花見と剣闘士 1-4 (全7話) [講義等]

(2021日)


本村凌二
東京大学名誉教授/文学博士

※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)



(1)平和な100万人都市
(2)庶民文化の比較
(3)剣闘士興行と戦車競走
(4)剣闘士の実際



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10mtv 本村凌二 江戸とローマ~花見と剣闘士


古代ローマと日本を比較するには、同時代では違いすぎ江戸時代となる。
共通項が必要だが、ちょうと100人都市で長期の平和だった。
もっとも、周辺部では争いがあったがローマやギリシャでは平和だった。
剣闘士興行は元は慰霊から始まったという。それが300か所となり、
都市部では30万規模の収容が可能な施設を作る。
「パンとサーカス」だが、曲芸ではなく元の言葉は「キルクス」で戦車競走のコースだった。
古代ローマでは他人の血と死を見たかった訳ではなく、真剣な勝負を見たいだけであり、また資産でもあったため死んで欲しくもなかったが、蛮族の捕虜や死刑囚となると簡単に殺されるようになったという。

一方、さすがに18世紀となると吉宗は花見の名所を多く作ったようだ。
平壌のように江戸に人と金が集中している特殊空間でもあったのでしょう。



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関幸彦 平安時代の歴史~「貴族道」と現代 1-3 (全9話) [講義等]

(2023日)



関幸彦
日本大学文理学部史学科教授


(1)日本の歴史における平安時代の意味
(2)請負システムの浸透と王朝国家の確立
(3)10世紀の外的環境と天皇名の変化


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10mtv 関幸彦 平安時代の歴史~「貴族道」と現代


10世紀後半で、平安時代400年を前半後半に分ける。
律令国家から王朝国家と移るが、大陸で唐が解体し宋になったことが、
海を越えて間接的に影響したという。
10世紀で徐々に権力の分散がなされ「公家」「武家」「寺社家」と3つの権門それぞれが専門に応じた請負のシステムが実現される。
律令国家という中国のお手本の衣装を借りたが成熟し日本的なシステムが生まれたと考える。
また、中国的な皇帝主義を前提とした天皇名から京都の中の地名に変化したことも大きな転換期であることの1つの象徴的な事例だった。
密度ある整理された学びであり続きが楽しみです。




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片山杜秀 伊福部昭で語る日本・西洋・近代 6-8 (全8話) [講義等]

(2023日)


片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授/音楽評論家

※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


(6)西洋の二元論か東洋の一元論か
(7)近代の超克という課題
(8)分断と対立を超える知恵


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10mtv 片山杜秀 伊福部昭で語る日本・西洋・近代


西洋は神と人は1つになれないが、東洋はなれる、これが二元論と一元論となるようだ。岡倉天心は、よって西洋は満ち足りることがないからアジアにでしゃばってきて植民地にしたという。
西洋に対するアンチテーゼ全開の風潮の中で伊福部昭氏の音楽が活き、
そして現代に至って人気が高まっているようだ。
分断と対立を超える知恵が求められているという。



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片山杜秀 伊福部昭で語る日本・西洋・近代 4-5 (全8話) [講義等]

(2023日)


片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授/音楽評論家

※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


(4) 変拍子で音楽が生きる
(5) 西洋音楽の型の超克



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10mtv 片山杜秀 伊福部昭で語る日本・西洋・近代


伊福部昭さんの「ゴジラのテーマ」での「タンタン、タタタン・・」は、
ゴジラが歩く音ではなく、抵抗する人間側の自衛隊や消防隊が立ち向かう際に流れるマーチだった。が、マーチであっても2拍子が続くのではなく、奇数が入り変拍子となる。

伊福部は民族的な生きた芸能というのは即興であると考えたという、
西洋の音楽の常識とは違い、変拍子が当たり前だとした。
ストラビンスキーは変拍子の多用はトランス状態という。

ベートーベンの「運命」では、第1主題から第2主題、そして第一主題にもどるが、
複数のものを組み合わせ葛藤したり調和したりと構築していくが、
これが西洋近代音楽だが、伊福部はこれに対して1つのものにバラエティを持たせて繰り返していく音楽を作るが、ラベルのボレロもそうだという。

面白いですね。続きが楽しみです。





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小宮山宏 2024年・年頭所感…完全循環型社会と健康長寿社会へ [講義等]

(2024日)


小宮山宏
東京大学第28代総長/株式会社三菱総合研究所 理事長/テンミニッツTV座長


(1)これから何が起こるか
(2)生成AIで教養を高める


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10mtv 小宮山宏 完全循環型社会と教養の時代


2024年は、「完全循環型社会」へのスタート、「生成AI・人工知能」で問題の解決への希望のスタートという、2024年での大きな2つが始まるようだ。

再生可能エネルギー、都市鉱山、バイオマスの成長分が新しいプラチナ社会の資源になる。日本は全て自給できる完全循環型社会に向かっていく。

人間は「健康長寿」「生きがい」を求める社会となる。
再生可能エネルギーの普及予測が2010年から急速に上昇しており、2040年にはほぼ100%と考え得るという驚愕の数字でした。
スクラップから自動車を作るのは無理とされていたのが、設備投資で「スーパーハイテン」も可能となる時代となった。

現在、知識が膨大に増え局在しているが、利害調整を行うにも相互理解と教養が必要であり、ツールとして読書や10mTVの他に、生成AIの真の活用が不可欠のようだ。





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曽根泰教 政治資金を裏金に?…マネー・ロンダリングの逆をなぜやるか [講義等]

(2023日)


曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツTV副座長



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10mtv  曽根泰教 「政治とカネ」の裏の意味-政治資金不記載問題




この問題のざっと大枠の考え方を知ることができ大変有意義でした。
10mTVの良さが染み入る講義ですね。
政治家は実は零細企業だが公のお金を扱うので100兆200兆の額を動かすという。
空中戦、新年会、盆踊りも含めて、固有名詞を抜きにして、
短時間でとりあえずの要点を知ることができ大満足です。








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片山杜秀 伊福部昭で語る日本・西洋・近代 1-3 (全8話) [講義等]

(2023日)


片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授/音楽評論家

※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


(1)チェレプニン賞に輝いた無名の作曲家
(2)東洋が見直され始めた時代
(3)アイヌコタンでの経験


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10mtv 片山杜秀 伊福部昭で語る日本・西洋・近代


『ゴジラ』のメインテーマを作曲された伊福部昭さんから学ぶという。
北大農学部系統で21で1935年に「日本狂詩曲」で「チェレプニン賞」を満場一致で1位に選ばれたという。
チェレプニンの詳しい紹介もなされる。
昭和15年(1940)前後から日本的なものを文学、美術、音楽、演劇、映画なども含めて再評価しようと潮目が変わったという。

北海道では村長の息子だったことでアイヌの文化を知る機会に恵まれ、
即興的に作られたり踊ったりする彼らに本当の民族的なものと考えたようだ。
定型の出来上がったものを演奏するのはレベルが低く、
オリジナルなものを作っていくことが民族的だという。
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山浦一保 組織心理学~「妬み」との上手な付き合い方 [講義等]

(2023日)


山浦一保
立命館大学スポーツ健康科学部・研究科 教授/博士(学術:広島大学)

※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)


(1)いい妬み・悪い妬み
(2)リーダーの采配とコミュニケーション
(3)感謝のこころと「見る目」の養成



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10mtv 山浦一保 組織心理学~「妬み」との上手な付き合い方


「妬み」を誰しも持つものであはあっても、道徳的に良くないものとの考えにより自分で認識しないようにする方もいるという。
が、意識していない感情は身体に悪影響を及ぼすこともあるという。
また、ネガティブな感情が危険を察知しリスクを回避することにもなるので、「いい妬み」「悪い妬み」と分けて考える必要となる。
嫉妬の本質は比較からくるが、オリンピック選手ではなく近い人と無意識に比較するという。妬みは感謝の心があれば減少し、妬まれる人は突き抜けることだそうだ。
その他、チームの場合はリーダーの俯瞰する力であり、その詳細が解説される。
妬みの塊のような人間でしたので、面白く拝聴いたしました。






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納富信留 哲学の役割と近代日本の挑戦 4-6 (全6話) [講義等]

(2023日)


納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)


(4)ケンブリッジが「世界の中心」?
(5)「近代の超克」の時代
(6)歴史を動かす人物と歴史の見方



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10mtv 納富信留 哲学の役割と近代日本の挑戦


ケンブリッジでギリシャ哲学を学んでいると、各国の先生が次々に講義をしてくれることもあり、世界の中心と自負できるという。
 
戦前に京都学派を中心にして「近代の超克」、戦後に「ポストモダン」という動きがあったという。デカルト・カント以来の哲学が行き詰り社会全体の構造が問題を抱えているが、
それを哲学から超えていこうと、世界中で真剣になっていたという。

人の分析は、学問では難しく、頭山満にしろ「人の大きさ」がキーワードとなるという。お金を持っている訳ではなく人が信頼して本人の意図を超えて時代が後押しすることがあるという。
この講義でそれぞれの詳細には踏み込まれなかったが、更に学びたくなる刺激ある回でした。




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山浦一保 組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論 [講義等]

(2023日)


山浦一保
立命館大学スポーツ健康科学部・研究科 教授/博士(学術:広島大学)

※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)


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10mtv 山浦一保 組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論


組織心理学なる学問があるという。
人は何によって動かされるか、人間関係の問題を扱うそうだ。
その中でも、妬みにフォーカスするのが特徴のようだ。
また、法則があるという。面白そうであり続きが楽しみです。





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