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関幸彦 平安時代の歴史~「貴族道」と現代 7-9 (全9話) [講義等]

(2023日)



関幸彦
日本大学文理学部史学科教授


(7)律令国家と王朝国家の違い
(8)平安王朝における「貴族道」
(9)「貴族道」の「貴族道」たる所以



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10mtv 関幸彦 平安時代の歴史~「貴族道」と現代


律令時代から王朝時代となるが、摂関政治の段階になると請負が原理となり各家柄が相応に職能を分担する。大きくは公家、武家、寺社家で各々に各家がある。
これは理想から結果オーライ主義への移行でもあった。

三位以上が貴族で中央政治、四位五位は通貴で地方だという。
武士道が武力を是とするが、貴族道は逆境にあっても決してめげない粘り強さで解決の道を探るが、これは劣勢になればすぐに腹を切る武士道と対極にある。

貴族道は左道を嫌い、会議では下から意見を言わせ、議長が全体を忖度して決め、天皇に上げるという。この忖度主義は他を傷つけない思いやりでもあった。

が、1つの組織の中に異物を混入させないとその組織は失敗に終わる。
摂関政治も道長の子孫での独占としたことで、そこから院政となる。

「貴族道」から当時を理解しようとする講義は刺激的で面白い学びでした。





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