SSブログ

丸島和洋 戦国大名の外交、その舞台裏 [講義等]

(2019日)


丸島和洋
東京都市大学共通教育部 准教授
専門は戦国大名論、甲斐武田家。


(1)戦国大名という地域国家
(2)戦国大名の同盟
(3)「取次」という外交官
(4)同盟の条件
(5)取次の働き:前編
(6)取次の働き:後編
(7)同盟の破棄と開戦:前編
(8)同盟の破棄と開戦:後編


戦国大名とは領国を治める国のような存在なので、外交という言葉が使われる。
ある大名担当の「取次」という外交官がいて、互いの取次間での下交渉があり、
同盟や婚姻となる。その取次が国内での他大名担当取次たちとの力関係を意識するので、相手国から知行を貰うこともあるそうだ。

武田、北条、今川の三国同盟の経緯も面白い。
3者の大名が会談し簡単に成立した訳ではなく、
互いに「ふざんけんな」と戦しながら成立したのでしょう。


「国衆」の存在が戦国大名の外交に影響を与え、場合には戦争となる。
小が大に影響を及ぼす例として、
織田信秀の妹や娘3人と婚姻関係を結んだ東美濃の遠山氏が記される。
信秀が斎藤道三と和睦、信長と帰蝶の婚姻となり、遠山氏が孤立となる。
ビビった遠山が信玄に従属したことで道三が激怒し信長と攻めてきた。
信玄が和睦を望むが、道三は聞かなかった。が義龍のクーデターとなる。
以後、遠山氏は武田と織田の「両属」となる。
が、それが当主の死で崩れていく。

ローカルな地域事情を扱いつつも、総合的俯瞰的学問的に記されている。
そろそろ戦国中級者かなと思った私にとって刺激物でした。


10mtv008.jpg
10mTV 丸島和洋 戦国大名の外交、その舞台裏






コメント(0)