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片山杜秀 戦前日本の「未完のファシズム」と現代 [講義等]

(2020日)



片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授/音楽評論家



(1)シラス論と日本の政治
(2)分権構造と天皇の存在
(3)戦時の機能不全
(4)西洋のイメージと攘夷思想
(5)戦争形態の転換
(6)皇道派と統制派の対立
(7)海軍の役割
(8)満州事変と世界大恐慌
(9)質疑応答編



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10mTV 片山杜秀 戦前日本の「未完のファシズム」と現代


幕末から敗戦までを約90分で学ぶ。著作からのエッセンスなのでしょう。
陰謀や裏工作といった視点ではなく、表の歴史を深めた内容に満足でした。
天皇に代わる存在を生み出さない分権構造で、
平時は良くても危機において責任ある意思決定がなされない構造でもあった。

皇道派が精神主義で愚かと一般的に考えられているが、
「勝てる訳ないので戦わない」という密教があり、
統制派の英米と戦うための計画そのものが土台無理な話だったようだ。

日本の農村を犠牲にして労働者とし、朝鮮で米を作らせる。
アメリカに対抗するため満洲を得てもソ連と隣接し危険となる。

当時、空での戦いが未知であったので大艦巨砲主義の方が実は賢い選択だったようだ。

様々な見方があるのだと、啓蒙されました。






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