ザ・クラウン Season5 10

（2022米英）


1997年、トニー・ブレアが首相となる。女王にとっての初の首相はチャーチルだったが、その時にはまだブレアは誕生していなかった。
ブレア政権では王室のヨット「ブリタニア号」の修繕費での調整がつかず、
女王は退役させることにした。

香港返還の式典に飛行機で行くことになるが、ブレアら政治家はファーストクラスで、チャールズがビジネスクラスとなる。

「ブリタニア号」に乗船したブレアはチャールズと話す。
同世代ということもあり、チャールズは女王批判も含め正直に語る。

ダイアナはモハメドと再会。夫妻よりフランスの別荘に誘われる。


10. 退役

Netflix ザ・クラウン　Season5

工作 黒金星（ルビ・ブラック・ヴィーナス）と呼ばれた男

(2018韓)



北朝鮮へ潜入する工作員の話。1992年に韓国軍の将校が国家安全企画部から命ぜられ工作員となる。
事業家となり潜入し金正日総書記の前でプレゼンする。

『007』などと違い実話であり、アクションは無く、驚くようなスパイグッズも無い。
ホームセンターで買えるマルチツール1個だけなど地味でした。

ボンドガールかと思った朝鮮労働党の女は、単に主人公を監視するだけ程度で、
本当は男だったが、予告編で使いたいので無理にいれただけやもしれません。
それほど真剣で緊張感張り詰める内容でした。

一つ間違えれば死か強制収容所であり、死線と立場を越えた友情を描いた評価の高い作品。
私としては、少々難しく何度も繰り返しセリフを確認しながら鑑賞した名作でした。

【無料】どうする家康 （１）どうする桶狭間

(2023日）



冒頭、「今日、この平和な世があるのも、全ては大御所、東照大権現様のおかげ」とある。
今日が、江戸時代のどこかの時点なのでしょう。
明治が日本を3等国から1等国にしたのならば、江戸時代で5から3にしたのか、1から3にしたのでしょう。恐らく後者でしょう。

人質時代を「それはそれは辛く苦しい人質生活を送っておられました。」とするが、
学問を与えられ、義元の姪との結婚を許される。
故意に人格や向上心を歪めることもできたのでしょうが、義元は王道を選択した。

その義元は批判する覇道の信長に敗れ、その信長は本能寺で敗れてしまう。
家康は、王道だけでも覇道だけでもダメで、既成仏教と朱子学、自身の神格化で、
徳川の世を固めようとしたのでしょう。




NHKオンデマンド　どうする家康

英雄たちの選択 スペシャル 戦国のプロが選ぶ 徳川家康・平和への選択

(2023日）


家康を語る重要な10のエピソードが紹介される。
大久保忠教の『三河物語』が家康を悪く言えないとすれば、信康事件も怪しいのやもしれません。家康は11男5女で好き嫌いで酷い扱いができる冷酷な面も持ち合わせており、
信康殺害の時点では秀康と秀忠がいるので、親武田の害となる息子は自らの判断で処断した可能性もあるのでしょう。

義元の許しで太原雪斎から幼少期に学問を与えられ天下を取ったが、
それはさせまいと朱子学で秩序を固め、プロテスタントの口車でカトリックを嫌い始め、一部の不正事件を機に完全に禁教とする。

両親に期待されなかった家光を、家康は長幼の序で将軍としてやったことで、
家光は祖法原理主義を採用し、国全体で0成長でも気にしないガラパゴス社会となる。

海外情勢を取り寄せてても、産業革命があろうが、ロシアが来ようが、家斉の50年間で適切な改革を実行できず、時すでに遅く、終わってしまった。

1603年の幕府開始時の潜在能力では、1000年の治世が可能であったものやもしれず、
260年は決して長期ではなかったのでしょう。




NHKオンデマンド　英雄たちの選択

小原雅博 2024年危機～米中関係の行方

(2022日）



小原雅博
東京大学名誉教授


※インタビュアー：川上達史（テンミニッツTV編集長）


（1）台湾統一をめぐる米中の攻防
（2）民主主義の後退と中国の「民主」
（3）台中問題と安全保障の道
（4）習近平の一強体制と中国の外交
（5）米中ロの地政学的関係と日本の防衛力




10mTV　小原雅博　2024年危機～米中関係の行方


2049年の100周年までに統一することが欠かせないが、周氏の第3期の2022～2027年も重要で、又、2024年の台湾総統選挙の結果も影響するとのことでした。
アメリカは大統領が「軍事介入する」とし国務省は台湾政策に変更はないとする合わせ技でのメッセージだった。

日本は防衛力を増強させるのはいいが、安全保障のジレンマがある以上、
無限に増やす訳にはいかないという認識に立ち、外交努力をすべきとのことでした。

また、個人レベルでは相互理解の努力が不可欠であり国家とは切り離して考えなければならない。

ハートランドとリムランドのユーラシアを１つにするとアメリカの地政学的優位が崩れることに留意し、権威主義対民主主義のような対立構図に囚われない方が良いとのことで、学ぶこと多く非常に啓発される回でした。

ハウス・オブ・カード 野望の階段 66 (season6)

(2018米)


フランクが死んでいた。クレアの喪服写真が数点あったのみで、死の経緯はない。
前回、フランクへの恩赦を約束せず電話にもでなかったことで、
クレアによる殺害とすべきで、俳優個人の問題で病死にするのは不自然でしょう。

民主党を支持するシェパード兄妹と古い付き合いだったが、
兄のビルとフランクと交わされた約束をクレアが反故にしたことでキレる。

クレアは車で移動中、狙撃される。公表しないことにしたが、アネットは知っていた。
ダグはゾーイ殺害を認め精神療養施設で預かり中だが医者のボスはクレアだった。




Netflix　ハウス・オブ・カード 野望の階段　Season6

ザ・クラウン Season5 9

（2022米英）



エリザベスはBBCのダイアナのインタビューの放送の後、離婚を認める。
ダイアナの要求にチャールズは難色を示す。
女王はメージャー首相に間に入ってもらい調整してもらうこととなった。
和解にあたって王室批判はしないことで成立する。
最後にダイアナを訪ねたチャールズだったが、捨て台詞で帰る。



9. 第31号

Netflix ザ・クラウン　Season5

羅生門

(1950米)


黒澤監督の作品。内容は芥川龍之介の『藪の中』を原作としている。
１つの事件だが、証言が皆違い、「真相は藪の中」の由来となったそうだ。

殺された男も霊媒師の口を通して証言するオカルトも入るが、
殺されたのではなく自分で短刀を刺したと言う。

まず、原作小説を読めば、この作品で答えを得るという形になるので、
鑑賞方法としては、その方が良いのでしょう。

この作品をヴェネツィア国際映画祭に出品するのに字幕費用もかかるから
大映に意思はなかったが、ストラミジョーリ氏が自費で字幕をつけて出品した経緯や、
この作品で、黒澤の手法として使われるようになることなど知る。
映画史を知るに不可欠な作品なのでしょう。

2023年頭所感…未来をつくるため、今こそ抜本的改革を

(2023日）


小宮山宏
東京大学第28代総長／株式会社三菱総合研究所 理事長／テンミニッツTV座長



（1）3つの本質的な課題
（2）資源自給国家への具体策
（3）今の技術で実現可能




10mTV　小宮山宏　人類史的な転換点と日本人の課題


日本の問題は、少子化と資源自給、人財の養成だが、
現在、少子化は世界の半数で問題となり、日本でも減少している。
江戸時代は3000万だが、人口構成の違いで活気が全く異なっていた。

人財育成は、かつては年長者が次世代に教える形が有効だったものが、
現在ではスピードが違ってきており、「相互に教えあう」「多様性が影響し合う」ことに移行する必要があった。

現在の技術で既に資源自給国家になり得るが、規制と投資の実行の問題だった。
林業と米とソーラーの生産性が「1:10:100」であり森林や畑の一部、家の屋根に利用すること、また、「ペロブスカイト」も日本で発明されており、ビルの壁へ貼る。
水素・アンモニアが火力発電の石油やガスの代わりとなるという大きな転換期だった。

アナザーストーリーズ 運命の分岐点 「岡本太郎、現代を撃つ～“双子の傑作”に秘めた企み～」

(2022日）


浅学寡聞にして「芸術は爆発だ。」と叫んでいた人、程度の知識でした。
全く恥じ入るしかありません。

戦前にパリ大学で学んでおり、戦争では二等兵となり東京に戻ると家と作品が焼失していた。
その体験が、芸術家としての作品に影響を与えるが、縄文土器に衝撃を受けたことも、太陽の塔に結び付く。
「進歩と調和」を言葉にするにあたって存在する負の現実を氏は独特に表現する。
「個性的であるから普遍性がある」という名言となる。

同時期の作品に「明日の神話」があり、メキシコのホテル経営者の依頼で描いていたが、倒産となり行方知れずとなった作品が、21世紀になり見つかって修復後、渋谷駅に設置された経緯を知る。
また、岡本敏子さんの活躍で再評価となったことなど、啓発されるばかりでした。





NHKオンデマンド　アナザーストーリーズ　運命の分岐点